吉井画廊 - GALERIE YOSHII

EXHIBITIONS - 展覧会:2010年 展示のご案内

展覧会日程:2010年の展示のご案内
黒田泰蔵展 2010年11月25日(木)〜12月25日(土)
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 禅宗は「不立文字(ふりゅうもんじ)」を標榜しながら、どの宗派にもまして言葉数が多い。己の悟ったところを世間に伝えるには言葉がいる。あーだ、こーだの解説がないと凡人にはわかってもらえない。だから古来、どの宗派よりも禅宗関連の書物が一番多い。
 無の境地へ至って、真っ白になるべきなのに、言葉が渦巻いていて、禅宗は真っ黒だ。
 クロダ・タイゾーも真っ黒である。何を作ろうかとこだわり続け、考え続けて、削除した言葉の物原(ものはら)だらけで真っ黒。
 その人が、白と向き合うというのは、一つの必然だった。真っ黒な中から、どんどん不純物をとりのぞいていかないと白磁は生まれない。少しでも鉄分などがあると白くならない。
 黒田泰蔵は、徹底的に言葉をすてた。そして白になった。だから、彼の白磁はまさに彼の言葉だ。無言だが雄弁。
「心模手追(しんもしゅつい)」という。心で、心の中の形を模して、それを手が追いかける。ロクロ形成にこだわる黒田泰蔵の形は、彼の心であり、心の中からにじみ出した言葉である。
 しかし、白は恐ろしい。白磁は素の人間そのものが、最も端的に出てしまう。ただ真っ白で逃げ場がない。言い訳がきかない。フツーなら手のつけようがないのだ。
 黒田泰蔵は、45歳を機にどっかりとそこに居座ってきた。大悟徹底といえばきこえはいいが、何か彼にとってはいいところらしい。白磁なら安心立命できるらしい。
 しかも、その作品が人に好まれるというのは素裸の人間がものを言っているからだ。作品にクロダ・タイゾーが印されている。
 黒田泰蔵は、白磁にとりついてからは楽しいらしい。伊藤の林の奥の奥の、崖っぷちに家を、しかも、自分で設計し、すがすがしそうだ。
 「遊戯三昧(ゆうげざんまい)」という言葉がある。はっきりしたことは知らないが、字面だけをみて、「遊び戯れまくることか」と勘違いしてはならない。自分のやるべきことを真面目に徹底的にやり抜いた先にある境地だ、と大徳寺のえらいお坊さんが言っていた。結局、楽しければ幸せだ。遊ぶしかないではないか。その徹底した遊びの果てに黒田泰蔵の白磁はある。

竹田 博志

日曜・祝日休廊


宮田晨哉 讃歌展 2010年10月12日(火)〜10月22日(金)
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初日 10月12日(火) PM5:00より会場にてレセプションを行います。


KIM EN JOONG キム・インジョン 2010年9月10日(金)〜9月30日(木)
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キム・インジョンは1940年に韓国に生まれました。ソウルで美術を学んだ後、スイスのフリブール大学に入学、1970年にドミニコ会の修道士になります。 その後パリに移り、1974年に神父に任命されます。以来、言葉では言い尽くせない深い信仰心を芸術を通して表現してきました。 また、その表現方法は絵画にとどまらず、陶器やステンドグラスなど多彩な分野で才能を開花させています。キャンバス、ガラス、紙などマティエールは異なりますが、キム・イジョンの作品には常に柔らかな光が描かれています。 本展では、色彩豊かなセラミック作品と濃淡で表現したモノクロームの油彩・水彩の新作をご紹介いたします。 是非、ご高覧いただけますようご案内申し上げます。

初日 9月10日 PM5:00〜 会場にて作家を囲んでレセプションを行います。

日曜・祝日休廊


節子・クロソフスカ・ド・ローラ展 2010年2月15日(月)〜2月27日(土)
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 このたび、節子・クロソフスカ・ド・ローラ展を開催することになりました。
 彼女は1942年東京に生まれ、1967年に現代具象絵画の巨匠・画家バルテュスと結婚します。1977年からスイスのグラン・シャレ(大きな山の家)に移り住み、絵画の制作に専念します。
 今回の展覧会では、パン籠やワイン壷、コーヒーポット、果物、そして四季折々の花など日常なじみのある静物をテーマに、日本の伝統と西洋の伝統を巧みに統合させた、新作のグワッシュ12点を展示します。
 是非、ご覧いただきたくご案内申し上げます。

日曜休廊


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